「虎使ひ志願」「虎から豹へ」(長谷川如是閑)
何と…、今度は「虎」と「豹」です。 「虎使ひ志願」「虎から豹へ」(長谷川如是閑)(「如是閑文藝選集1」)岩波書店 「虎使ひになつちや何うだ」。日々の生活に飽き飽きしていた「彼れ」は、友人が掛けたその言葉に反応する。虎使い...
何と…、今度は「虎」と「豹」です。 「虎使ひ志願」「虎から豹へ」(長谷川如是閑)(「如是閑文藝選集1」)岩波書店 「虎使ひになつちや何うだ」。日々の生活に飽き飽きしていた「彼れ」は、友人が掛けたその言葉に反応する。虎使い...
「おかしみ」というオブラートに包まれたその内側には 「ふたすじ道・馬 他三篇」(長谷川如是閑)岩波文庫 「馬」可愛がっていた軍馬とともに退役となった騎兵将校・「少佐」。彼は自分が職を失したことよりも、愛馬・アカツキと離れ...
如是閑が伝えたかった「女性の美しさ」 「叔母さん」(長谷川如是閑)(「ふたすじ道・馬 他三篇」)岩波文庫 私に、叔母さんと、他の女の人を、明確に区別させたのは、私の、小さい美意識でしたろう。綺麗なものに引きつけられる子供...
年上の女性との恋、明治の時代にはありえなかったか 「お猿の番人になるまで」(長谷川如是閑)(「ふたすじ道・馬 他三篇」)岩波文庫 酒飲みで暴力的な父親の家には帰りたくないと思っている留造は、釘造りの職工の親方から暇をもら...
長谷川如是閑、象に続いて馬です。 「馬」(長谷川如是閑)(「ふたすじ道・馬」)岩波文庫 可愛がっていた軍馬とともに退役となった騎兵将校・「少佐」。彼は自分が職を失したことよりも、愛馬・アカツキと離ればなれになることの方が...
大正期にこのような魅力的な文学が生まれていた 「日本文学100年の名作第1巻 夢見る部屋」新潮文庫 「父親」(荒畑寒村)息子・孝次から移転の知らせを受け取った父親は、久しぶりに会おうと汽車に乗る。まだ若かった頃、...
象屋の設定は明治の格差社会への風刺か 「象やの粂さん」(長谷川如是閑)(「日本文学100年の名作第1巻」) 新潮文庫 「象やの粂さん」(長谷川如是閑)(「ふたすじ道・馬」)岩波文庫 象やの粂さんは、今では像の玩具の露店売...
背景には貧困が横たわっています 「ふたすじ道」(長谷川如是閑)(「ふたすじ道・馬」)岩波文庫 浅草界隈で、掏摸に身を染めはじめていた孤児少年・吉。吉を堅気の世界へ引き戻したのは女工・お仙の親身な説得であった。以来、吉はお...